設置趣旨
自然界は複雑開放系の多成分分子アンサンブル中での化学結合マニピュレーションを精密に制御することで,最小エネルギー要求性の連続的分子変換・エネルギー創出システムを構築し,必須分子デバイスの合成・再生をシームレスに実現している。一方で,従来型の人工分子変換・合成システムは単一反応場での単一分子変換,すなわち極小のdiversityを有する少成分分子アンサンブルしか扱うことができない高エネルギー要求型の分子変換系となっている。本研究グループは,超分子化学と触媒化学の有機的統合こそが,多成分分子アンサンブル中での自在な化学変換を可能にすると考えるメンバーにより結成されており、それぞれの分野の生産的融合と新しいアイデアの創出を加速させる源泉となる事を主眼としている。超分子化学・触媒化学分野の次世代を担う新進気鋭の研究者が集い,それぞれの学問領域の枠を越えた密接な情報交換・討論の場を設けることで,分子空間と物質変換を融合させた革新的研究分野の効率的普及と発展を促す。
事業計画
- 日本化学会春季年会「特別企画」でのシンポジウムの実施
- 定期領域会議の開催
- 他学会・部会主催の討論会等におけるミニシンポジウムの実施
- 広報活動(HP作成,広報資料発行,その他アウトリーチ活動)
- 共同研究での研究費申請に向けた準備
- 本領域研究に関する出版物の検討